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May 16, 2005

『キャッツ・アイ』

『キャッツ・アイ (第1巻)』『キャッツ・アイ (第18巻)』セクシー・ダイナマイト・ギャル……何とも時代を感じさせる第一巻の副題。北条司作、『キャッツ・アイ』。北条司の代表作と言えば『シティーハンター』ですが、こちらの方が好みと言うことで。副題のセンスだけでなく、左のように最初と最後では絵柄が驚くほど変わっています。

夜に怪盗「キャッツアイ」を追う刑事たちは、昼は同じ名前の喫茶店を溜まり場に。美人の看板姉妹を相手に捜査や警備に関する愚痴と自慢話を披露しているが、実は彼女たちこそ長年の宿敵「キャッツアイ」であった……マヌケすぎて、書いてて改めて泣けてきます;_;

美人三姉妹が代名詞のこのマンガ。前半とラストこそ表題通りの怪盗マンガらしく、あっと驚く華麗な手口の盗みで魅せています。しかし中盤から後ろは、前述のごとく愛おしいほどのマヌケっぷりを爆発させるコメディ集団「キャッツ特捜班」の独壇場。不真面目すぎて?アニメでは割愛されてしまったこの部分が、実はこのマンガの一番オイシイところ。そう確信しているのは自分だけでしょうか?

キャッツアイに対する執着と捜査の失敗続きに、窓際左遷同様に結成された「キャッツ特捜班」。キャッツの手口に対抗し過剰な人海戦術、あるいは少数精鋭で油断を誘うなどなど、奇策を打っては失敗ばかり。それも道理で指揮官は三姉妹とひとつ屋根の下に暮らしているので情報は筒抜け。しかも。ミーティングを口実に、敵の懐へ鼻の下のばして飛び込んでくる特捜班の懲りない面々。笑うしかありません

仕事のみならず私生活においても、三姉妹を標的に仲間同士で足を引っ張り合い、策を弄しては裏目に出る彼ら。話が進んでメンツが増えるに従って、人間関係の糸は絡まり、思惑も重なりあって、コメディ的要素がより一層濃くなります。濃いと言うか先行き不透明。極端な定型化をみせた後の『シティハンター』の、対極にあるような混沌。しかしだからこそ、予測不可能なヒートアップが生まれるのかも。

ふだんはある意味、構造主義的にみることが多いのですが、こういう作品に向かうと脱帽、ってところ。よけいな考えなんかやめて、大爆笑するだけです。


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