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February 11, 2005

『龍時01-02』

『龍時01-02』九日のドイツW杯アジア最終予選、日本対北朝鮮戦を観た前後に読了。野沢尚著『龍時01-02』。

孤高のサッカー少年がスペインへ渡り、下部リーグから上を目指す話です。サクセス・ストーリーの筋書きに、刹那の選手生命に賭ける主人公と、サッカーの深く根付く現地の生活が、細やかに描写されています。

同じ著者の本は『破線のマリス』『魔笛』『眠れぬ夜を抱いて』などを読んでいます。しかし脚本野沢尚のドラマは、実は見ていません。2003年末にNHKで放送された『川、いつか海へ』くらいですね。倉本聰、野沢尚、三谷幸喜がリレー形式で脚本を、というので面白い趣向だな、と観た記憶があります。小説は粘着質の心理描写に圧力を感じつつ読みましたが、ドラマでは違ったテイストを感じ新鮮でした。

『龍時01-02』も他の本やドラマとは違っていて意外でしたが、むしろ自分好みの路線なので嬉しかったところです。特に、個性派ぞろいのチームが主人公を中心としてまとまる第五章! 前章で与えられた孤独や焦燥、迷いが吹き飛ばされる痛快さと言ったら! 抑圧から開放へ、筋捌きは百戦錬磨の脚本家ならではでしょうか?

もちろんサクセス・ストーリーならではの都合の良さもあるのですが。でも、そんな擦れた事を思うより、ぐっと主人公の目線に寄り添って物語を楽しんだ方が得でしょう? サッカーを愛する人、夢を追っている人、あるいは夢を追うのに躊躇っている人へおススメします。



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